家づくりにかかる費用 ご存知ですか?vol.3
金融機関に支払うローンを借りるための手数料です。金融機関によっては保証料ということもあります。
一括で支払う場合、借入金額の2.2%と(税込)と設定されていることが多いです。
4000万円のローンの場合
4000万円×2.2%=88万円となります。
更に住宅ローンを借りる契約を、金銭消費貸借契約といいます。(通称、金消契約)
この契約にも契約印紙代が必要になります。
金額目安は以下のとおりです
1000万円超5000万円以下で2万円
5000万円超1億円以下で6万円
・登記費用
登記費用は大きく分けると3種類です。土地を買う時、家を建てた時、住宅ローンを借りる時です。司法書士や土地家屋調査士に依頼をし、費用を支払います。
土地購入時には、所有権移転登記
建物購入時には、表示登記・保存登記
住宅ローンを借りる時は、抵当権設定登記となります。
その費用の内訳は、それぞれ登録免許税と司法書士もしくは土地家屋調査士への報酬となります。物件価格・建物の規模やローンの金額により変わりますので、その都度見積もりは必要になります。
登記費用の目安は
一般的な単世帯住宅とその用地を購入する場合
土地所有権移転登記で30万円~50万円
建物表示保存登記15万円~25万円
抵当権設定登記15万円~30万円
くらいでしょうか・・
あくまで目安ですので、見積りを取ることをおすすめいたします。
・火災保険
こちらの費用は、家を買ったときにだけではなく、家がある限り必要となる費用です。
ですが、多くの人が住宅購入時に10年分を一括して加入されます。地震保険もセットで加入される方も多いですが、地震保険の期間は最長5年です。
火災保険は、建築費と建物構造により大きく変わります。火災・地震に強いかどうかでリスクが変わりますので、保険料も変わります。
こちらはまずハウスメーカーの営業マンに、「火災保険の性能で言うとどのランクですか?」と質問するようにしてください。
費用の目安は
25万円~50万円くらいでしょうか。
加入プランによっても変わりますので、こちらも見積もりを取るようにしましょう。
・引越費用
引越の経験のある方は多くおられると思いますので、なんとなく費用もご存知の方も多いかと思います。
引越で特に注意が必要なのは、「引越日で金額が変わってしまう」ということですね。
経験された方もおられると思いますが、3月の最終週と4月1週目は、かなり高額になります。そこに大安もかさなったりすると更に高くなりますよね。
特にその2週間は転勤のために引越をされる人が多いため、高く設定されています。安く上げたい場合はなるべく人気のない日程にしましょう。
後は梱包をどこまで依頼するかとそもそもの荷物の量で変わってきますよね。
荷物が多い方や荷造りが苦手な人は引越業者に依頼する作業が多くなるかも知れませんので、早めに見積もりを取るようにしてください。
引越費用の目安
4人家族くらいで
15万円~35万円くらいでしょう。
・つなぎ融資費用
この費用は理解が少し難しいです。土地代金や建築工事費の大半を住宅ローンで賄う人がよく利用します。
住宅ローンは建物が完成し登記が完了しないと実行されません。ということは家が完成しない限り、お金を受け取ることができないんです。
ですが、それまでに支払わないといけない費用があります。
例えば、土地代金や建物着工金や中間金です。
これらの費用は建物完成前に発生するがローンが使えない
という状況です。
そのため、完成後のローン実行までの期間の立て替え払いをするような融資です。期間をつなぐので、つなぎ融資ですね。
ちなみに、つなぎ融資をしなくてもいいように、土地代金を支払うときに先にローン実行をすることもできます。分割実行と言われたりしております。
費用は金額と期間により異なります。
つなぎ融資の金額が多く、期間も長い場合は支払い利息が多くなります。金利も取扱金融機関により異なります。
目安は
2000万円を3か月くらいつなぎ融資を利用で、10万円前後です
・家具家電購入費用
家を新しくしたら、家具家電も新しくしたいものです。ですが、購入は最後になるので、「お金が残らず購入は一旦見送った・・」なんで人も多くおられます。
先に買うわけにもいかないし・・と悩ましいところですよね。
どうしても引越に合わせて、新しいものがほしいと思われる人は、最初にしっかり予算を取っておけばいいのですが、それだけでは不十分です。
その他の費用の読みがあまいと、どんどん予算を削られていきますので、見積りを取るときには慎重に正確に行ってください。
後、家具の好きな方はご存知かと思いますが、輸入の家具は予想以上に納期がかかる場合がありますので、ご注意ください。
「引越に間に合わなくて・・」なんて話もよく聞きます。
・不動産取得税
不動産を購入すると、不動産を取得したことに対して税金がかかります。
ですが、この不動産取得税は全ての人にかかってくるわけではありません。
土地を購入する→住宅を建てる
と一連の流れ取得すると特例を受けることができ、取得税を大きく軽減することができますので、解説をいたします。
まずは
住宅を取得した時の特例
・1200万円を控除します
これは課税対象となる建物の評価額から1200万円をマイナスして課税額を計算します。
それにより。延べ床面積120㎡くらいまでの戸建て住宅であれば、取得税がかからないケースが多いです。もちろん、大きい建物や仕様が高級な住宅はかかる場合がありますので、気を付けてください。
この特例を受けるためには、居住用の建物であることと
一戸あたりの床面積が50㎡以上240㎡以下であることが条件となります。この要件に当てはまる住宅を「特例適用住宅」と呼びます。
更に認定長期優良住宅の場合、控除額は1300万円となります。
一般住宅 | 不動産取得税=(固定資産税評価額-1200万円)×3% |
認定長期優良住宅 | 不動産取得税=(固定資産税評価額-1300万円)×3% |
※税率3%は令和6年3月31日まで、それ以降は4%
※認定長期優良住宅の控除額1300万円は令和4年3月31日まで
土地を取得した時の特例
土地を取得し居住用の建物を建てると、土地の不動産取得税も軽減することができます。
200㎡までの土地を購入して100㎡くらいの居住用建物を建てる場合であれば、不動産取得税はかからないケースが多いです。
やはり、こちらの特例にも要件がありますので当てはまらないと軽減は受けられません。
土地を購入して新築する場合の要件は、
土地を取得した日から3年以内、又は取得した日の前1年以内にその土地の上に特例適用住宅を新築したとき
と定められています。
税額は建物と比べ、少し複雑ですが、元となる計算式はシンプルです。建物の計算式との違いに注意しながら見ていきましょう。
新築用敷地 | 不動産取得税=(固定資産税評価額×1/2×3%)-控除額 |
控除額は下記AかBのどちらか多いほうになります。
A=45,000円
B=(土地1㎡当たりの固定資産税評価額×1/2)×(課税床面積×2(200㎡限度))×3%
例題
土地の固定資産税評価2000万円160㎡の土地を購入し、延べ床面積100㎡の自宅を建てた場合
まず控除額の計算
((2000万円÷160㎡)×1/2)×(100㎡×2)×3%=37.5万円
次に固定資産税額の計算をします
(2000万円×1/2×3%)-控除額37.5万円=0円
となります
なお、土地の評価額にかける「2分の1の特例」と「税率3%の軽減措置」は、2024(令和6)年3月31日までとなっております。
詳しくは
https://www.pref.tokushima.lg.jp/FAQ/docs/00003858
この不動産取得税ですが、固定資産税がわからないと算出できません。土地は問題ないのですが、建物は建築工事完了後に役所の担当者が現地調査に来て、算出されます。つまり購入時には正確な金額がわからないんです。
なので、面積が大きい建物を建築される場合は課税対象になる可能性が高いので、ある程度、固定資産税評価額を予想して心づもりをしておきましょう。ハウスメーカーに尋ねられたら、過去の事例をもとに参考金額を教えてもらえると思います。
これまで3回にわたり家づくりの費用についてお伝えしました。
お役に立ちましたでしょうか?
家を買うためにかかる費用と一言に言っても、項目はたくさんありますし、かからないものもあればかなり高額になるものもあります。
予算内におさめるためには、正確な費用をできるだけ早く把握することが重要ですね。その予算の把握は、自分で調べるのには限界があります。
家づくりの費用についてお悩みの方は徳島県住宅メーカー協議会にぜひご相談ください。